フランスの大学での学士取得にかかる費用について
フランスの学士取得費用について、調べた内容の現状をまとめようと思います。
今回調べた内容は以下の3点。
・計量社会学部のある大学
・学士の取得にかかる費用(学費・生活費)
・奨学金(調査中)
計量社会学部のある大学
こちらはまず、お馴染みキャンパスフランスのサイトで調べました。
計量社会学はフランス語で"sociologie quantitative"と言うそうです。
なのでこれを学士の資格で検索したところ、リール大学(Université de Lille)とパリ近郊にあるヴェルサイユ大学(Université de Versaille)しか引っ掛かりませんでした…
Googleで検索すると他にも大学が出てくるんですが、修士のための学部でした。
なので実質この2択という訳です。
とりあえずこの2つの学部を私なりに比較しました。
1.リール大学
こちらはちょっと読んでみたところ、統計はもちろん、プログラミングのスキルまで幅広く学べるようです。
また社会学と数学が好きで、一般の学士または数学系の学士を持っていることが望ましいとも…
卒業生の90%は修士課程に進むとも書いてあったので、かなり専門的かつ広範に学べるということでしょうか。
他に「1つ以上の外国語が出来る事が望ましい」って書いてあった気がするのですが、見つけられませんでした。でも一応書いておきます。
2.ヴェルサイユ大学
こちらはどちらかというと社会学よりの計量社会学なんでしょう。
ExcelとかPowerPointについて書いてありました。
リール大学と比べてパンフレットの内容自体が薄かったので、特徴らしい特徴は見つけられませんでした…
2つの大学の比較と感想
やはり第一志望としては俄然リール大学ですね…
選択肢が少ないので楽と言えば楽です。
しかし授業の時間数はさほど変わらない筈なので、時間配分が違うと考えるべきなのかな…
修士であれば他の大学も出てくる点と、リール大学のパンフレットを見た感じだと計量社会学はどちらかというと社会学や数学を学んだあとにやる分野なのかもしれません。
しかし何れにせよ、僕の数学レベルは中2で止まってるので地獄を垣間見ているようでちょっとアレなんですけどね。
確実に入学できるという訳ではないと思うので、一応第3候補くらいまで考える事を検討しています…
最悪の場合、フランス語圏のベルギーとかも視野にいれるべきかな、と思っております。
学士の取得にかかる費用
ここでは生活費を含めた学士取得にかかる費用を計算してみたいと思います。
また円表記の部分は換算レートおよそ1€=120円で計算しています。
学費について
2018年の12月頃にフランスの大学の学費が大幅に引き上げられることが決まりました…
現在、学士ですと年間200€ほどだった登録料が3000€ほどになっています。
しかし場合によって2018年以前の登録料で入学する事可能です。その辺は自分で調べる必要がありますのでご注意ください。
ちなみに2018-19年の間に政府の指定する語学学校に申し込んでいれば、2018年以前の登録料で入学することが出来ます。
また引き上げに反対した大学もあり、2018年以前の登録料でも入学できる大学もあるようです。
僕の場合は今大学付属の語学学校に既に通っているので、2018年以前の登録料で大学への入学が可能です。
という訳で、以下の計算に学費は含んでおりません。
生活費について
僕は家計簿を付けているので月に何にどれくらい支出があるか把握しています。
10月、11月の支出を参考に簡単にまとめると下記の様な感じになります。
また家賃は一旦除いています。
(単位:円)
食費 2万
外食 1万
交通費 0.5万
その他 1.5万
合計 5万(400€程度)
食費:
食費はスーパーで買ったものです。基本外食や既製品は高いのと、僕は料理好きなので自炊率高めです。
外食:
レストランなどの外食です。自販機のコーヒーなども含みます。
僕の外食率はそこまで高くありません。ビール1杯4€とかなので、毎週末飲みに行ったりするとこの倍はかかると思います。
交通費:
これは僕の場合26歳以上なので、1年間使える約200€の定期が買えません…
26歳未満の方は是非利用してください。また学校の近に住んだり自転車を買う事で抑える事も可能と思います。ただ自転車は盗まれるリスクもあるので、よく考えましょう。
その他:
これは主に筆記用具だとか、趣味のものに使う費用などです。美術館などの入場料も含みます。
注意:
この費用の中には観光は含んでいません。なので日帰りはともかく、外泊して旅行したりすると跳ね上がります。
家賃について
家賃は住む場所や条件によってかなり変わると思うので、生活費とは分けました。
CAFという住宅補助の存在も一概にいうことが出来ない理由のひとつです。
ちなみに僕が今滞在している物件はルームシェアで390€(5万円弱くらい)ですが、正直高めです。
パリは例外的に家賃が高いので特別注意する必要があります…
リールと僕が滞在している街では相場的に400€くらいあればワンルームかルームシェアに住むことが出来ると思います。
住宅補助は県によって制度が違いますし、コロコロ条件が変わるのでハッキリしたことは言えません…
ただ僕がいる県ではひと物件につき170€ほど出ます。ただ「物件につき」なのでルームシェアの場合一般的に支給額はこれより安くなります。
ちなみにカップルだとより支給額が多くなる場合もあります。
前置きが長くなりましたが、家賃は400€、住宅補助を考慮しても300~350€というところなので、350€に設定します。
ただ学生寮などのスチュディオであれば150€なんかで借りれる場合もあるようなので、もっと安く済む場合もあると思います。
学士取得費用まとめ
では、ここまでの金額を合計していきます。
学費 0€
月の生活費 400€
月の家賃 350€
合計 750€(およそ9万円)
合計✖12 9000€(およそ108万円)
こんなところでしょうか。
3年で卒業できれば生活費だけで400万です。
一般的に奨学金の支給額が700€ちょっとなのを考えると、他の地域でも住宅補助を考慮すると300€~400€の間に収まるのかもしれませんね。
学費改定後で学費を含めて計算する場合は、ここに大体3000€プラスされるので年間およそ12000€(およそ144万円)となります。結構辛いですよね…
ちなみに学生ビザではアルバイトが週およそ20時間まで可能です。2019年の最低賃金は手取りで6€くらいだったと思うので、フルで働けば月に1200€くらいは稼げます。
まあ勉強しながらだとフルで働くのは相当キツイですが、それでもバイトで稼げるのは魅力的ですよね。
また修士や博士課程でも学費以外の面で条件は同じだと思うので参考になると思います。
その他、ここには一時帰国時の航空券や海外保険、その他留学準備等の資金は含んでいないので注意してください。
追記(2020/1/13)
フランスでは家賃の他にチャージ料があって、これに電気代や水道代、ネット代などが含まれています。
例えば今住んでいるルームシェアは家賃390€ですが、内訳はチャージ100€、家賃290€です。
相場よりだいぶ高く設定されています…
部屋を借りる時はこの辺も良く確認しましょう。
奨学金について
こちらは現在調査中です。
僕の場合現時点で26歳なので奨学金を受けるにはかなりハードルが高いです。
実際日本の奨学金は調べた限りではすべて応募資格がありません。笑
逆に現在学生の方は応募できる奨学金制度がたくさんあるので、ぜひ探してみてください。
また修士・博士課程であれば日本の奨学金もありますし、ヨーロッパの奨学金もたくさんあります。
一方で社会人で学士の取得で正規留学だと、ヨーロッパの奨学金制度を利用するしかないのが現状調べた結果です。
また奨学金制度の数も結構あるのと募集要項もそれぞれ異なるので調べるのに時間がかかりますね…
イマイチ奨学金制度の手続きの仕組みとかが良く分かってないので、今後調べて出来ればお知らせしたいと思います。
以上、誰かのお役立てれば幸いです。