2022/2/11 この地へ来た意味

さて。

◆本日の勉強時間 2h

たぶんこれくらい。午前中起きてから英語のプレゼンの為に台本の音読と、地政学の為の準備を進めた。

 

今日午前中は音読とかして過ごして、10時半くらいから学校行ってプレゼン用の最終の仕上げをやった。

途中避難訓練のための警報が鳴り始めたので、やむを得ず外出たけど、ちょうどサシャに出くわしたので授業始まる少し前だったし、一緒に教室へ向かった。

途中彼は絵を描くのが好きという事が判明して、絵の話になってちょっと盛り上がった…しかも彼はめちゃくちゃアニメのキャラクター描くのが上手くて普通に感動したな。

その後英語の授業が始まり、プレゼンの時間になって結構緊張したけどまあ何とか放ったわ。

 

問題は地政学…1人10分話す必要があったので、合計30分かかる予定だった。

でも結局40分かけてプレゼンをやった。

で、地政学はちょっと特殊で配点がそれぞれに付くんだけど、他2人が14点だったのに対し、私は12.5点だった。何故同じじゃないのかと思って非常にモヤモヤしたので、最初はラファエルに聞いたら「長すぎたのとフランス語でしょ」って言われて、尚モヤモヤしたので、授業後に直接教員に理由を聞いたら、「君のフランス語のレベルじゃ他の2人と同じ点数は上げられない。フランス語のレベルがもし高ったら、他の2人より点数は高かったよ」って言われて納得はしたけど、めちゃくちゃ悔しかった…

これを行った教員がもし白人男性だったら、もしかしたら私の感想は違っていたかもしれない。でもこの教員はアフリカ系の男性で、しかも移民、つまりフランス語が第二言語の教員だった…

これはかなり刺さった。

自分でも出来損ないみたいなフランス語を喋る事は自覚しているけど、自分なりに頑張って来て、これでもかってベストを尽くしてやって来たけど、それでも、中身で勝負しても、言語が壁になっている。その上で移民の、仏語を第二言語でやってる教員から、中身ではなくフランス語のレベルで点数を付けられたのはかなり刺さった。

 

それでなんとなく色々考えていたけど、段々私がこの地へ来た理由が見えてきた気がする。

まあ理由は幾つかあるけど、スピリチュアルな直感というのが実際のところかな。

 

まずうちの大学は学生のバリエーションとしてアジア系がかなり少ない。半年以上いるけどたぶん10人も見ていない気がする。

あとは去年の段階で日本語教師を大学が探していた。言語の選択科目にはラテン語系の言語しかなく、リベラルな大学の割にダイバーシティに欠けると考えることも出来るだろう。

これがひとつ事実としてある事。

 

次に、プレゼンのテーマ。地政学にしろ英語にしろ、たまたま決まったテーマだけど、アジアに関する私の知見が活かせたと思うんだよね。

まず英語のプレゼンは中国でやってる冬季オリンピックに関する物で、人工降雪機は賛成か反対か、というもので、私は賛成、つまり環境に悪かったとしても人工降雪機を肯定しなければいけない立場になった。

なのでここは他の学生が知らない事、要するに知識の非対称性を利用してギロンっぽくすることにした。

ザックリ言うと自然災害の多さがヨーロッパと中国とでは全然違うよねって話をして、次に記事内で紹介されていた干ばつの話を拡げて、フランスと中国の死者数の違いを示し、これはインフラの安定性と自然災害の深刻さの違いだ、という説明をした。

 

地政学の授業では、中国の対インド戦略として、「真珠の首輪」と呼ばれるインド包囲網及び中国海軍のアフリカまで繋がる航行ルートの確保の為にミャンマー民主化は妨げになる、という話をした。

前日にサシャに簡単な添削を頼んだとき、当たり前だけどミャンマーがどこにあるかすら知らなかったんだよね。

つまり、私がヨーロッパの地理を知らなかった様に、彼らはアジアの地理も知らない。

 

これらの情報を総合した時、私がフランス語のレベルが不十分にもかかわらず、入学が許されたのはこのためだったんじゃないかって気がしてきた。

その上、私自身、ここでこうしてフランス語の壁にぶち当たる事は、他の外国人が多い大学だったらぶち当たらなかったかもしれない…まあコレは他の大学を甘く見過ぎだけど。

とは言え、外国人が少ない大学で、しかもアジア系はかなり希少で、フランス人の学生ばかり、というのは私がフランス社会で通用するフランス語を含めた振舞いを学ぶ大きなチャンスになるんじゃないかって気がしてきた…

少なくともそういう見方は可能…人数少ない事もあるし、教員に色んなことを直で聞けるのも大きい。今まで全然出来なかったフランス人の友達も出来そうな感じになって来たし…

 

そういう大きな学びと発見があった、非常に濃厚な1日だった。