2019/12/30

今日は1日の最後に最悪な出来事がありました。

詳細は後述しますが、結論からサクっと説明すると、こんな感じ。

携帯盗られる

気付いて取り返しに行く

唐辛子スプレーかけられる&殴られる

携帯返して貰う

助けて貰う

 

今日の午前中は勉強しようしようと思いながら、結局ほとんどTwitter見てた。

午後からヴァレンティヌと遊ぶ約束してたので、彼女の家に向かった。

彼女家ではあんまり勉強らしいことはしなかったかな。

ただ単に一緒にYoutube見たり、カラオケしたり、猫と遊んだりして過ごした。

夜飯も彼女が米炊いて米一緒に食った…なんかこうしてみてるとおうちデートみたいだな。そんな気は全然ないけども。

 

そして問題は帰りですよ…

22時半ごろに彼女の家を出て、イヤホンで音楽聞きながら徒歩で家に戻った。15分くらいなのでさほど遠くない。

道は幹線道路なので、普段は車通りも多い。ただ年末なのでいつもよりは全然少なかった。

アパートの門が見えたところで、アラブ系の二人組が話しかけてきた。

こういうこと自体はフランスではよくある事。

ただ謎のダンスしてきて、体くっつけて来たので結構警戒したけど結局相手のペースに乗せられてしまって、携帯をポケットから抜き取られたことに気が付かなかった…

踊りの時もう1人の動きを警戒してたけど、結局スラれたな~。

 

気付くと携帯がない。

振り返るとまだ2人が見えたので追いかけて「携帯返してくれない?」って声をかけると、いきなり唐辛子スプレーぶっかけられた。

それでも負けじと1人のバッグをしっかり握ると、さらに唐辛子スプレーかけられた上に顔面殴られた。鼻の下あたり。

そして振り払われたけど、もう1人をダッシュで追いかけて捕まえると、俺の携帯持ってたやつが「もういいよ」とか言って携帯を返してきた。

彼らは携帯を返すとそのまま去っていった。

 

気付くと車が停まっていて、「何があったんだ!?」とか叫んでた。

この時意識はあったけど殴られた衝撃と唐辛子スプレーで何が何だかわからなかった。

でもなんとか「助けてくれ」って叫んで車の近くまで歩いて行って、「警察呼ぶか?」って聞かれたけどとりあえず「水くれ」って言った。

でも俺見て尋常じゃないと思ったのか、「とりあえずいいから乗れ」って言われた。

 

乗り込んで、唇が凄い腫れてたのもあって全然喋れなかった…

そして例のごとくナチュラルなフランス語は一発目だと聞き取れない…

多分最初は薬局かどこかに連れて行ってくれようとしたけど、年末なのでどこもやってない。

しばらくすると俺も落ち着いて来て状態も良くなったから、彼に「家に帰るんで大丈夫か?」って聞かれたので「大丈夫、問題ない」と返した。

彼は俺と話しながら誰かに電話かけて話してた。たぶん娘だと思う。

 

たぶん合計で20分くらい走ってたと思う。

家の近くまで送ってくれて、その頃にはだいぶ落ち着いてた。

「俺はパリに住んでるんだけど、どこから来たの?学生?どれくらい滞在するの?」

って聞いてきた。

「日本から来た、学生だよ、全部で10か月で来年の5月までいる」

と答えると、今度は

「日本に帰った後はまたフランスに来たい?」

って聞いて来たんだ…

「うん、またフランスに来たい」

って言ったら、

「本当にごめんね」

って謝ってきた…

別れ際に、「頑張ってね」って言われたよ。

連絡先くらい聞いておけばよかったのだろうか?

でもその必要はない気がしている…

 

帰宅後、とりあえず鏡見たら酷い顔だった笑

殴られて唇が見たことないくらい腫れてる上に、鼻血と口内切った血で額まで血が付いてた笑

さらに唐辛子スプレー食らって目が真っ赤。

もともとブ男だけど、さらにブ男になってたな。

しかし唐辛子で皮膚痛すぎたので、牛乳で顔洗ったら痛くなくなった。

牛乳飲もうと思ってキッチン行ったらニコラスが出てきたので、事の顛末を話したけど「ふーん、そうなんだ」みたいな反応で、殴られた事よりこっちの反応の方が正直ショックだったかも笑

 

とかそんなところかな…

アドレナリンが出て覚醒状態なのか、ストレスがヤバいのか今お腹がめっちゃ痛い。

 

今回の件に関して反省したこと。

・夜遅くに1人で歩くことの危険性

1人で歩くって時点で気を付けるべきなんだな…知ってたけど。

電車とかバス降りた後だと同じ方向に行く人がいたりするので、そういうときは割と安全なんだろうな。

今回は完全に道を歩いていたのが俺1人だった。

 

・夜遅くにイヤホンして音楽聞きながら歩くことの危険性

周り見えてないよね。当然、自分の他に人がいるかどうかも確認していない。

そらカモにされるわ。

 

・夜遅くに人通りの少ない道を歩くことの危険性

普段は車通りも人通りもあるので、これはある意味盲点だった。

信号のタイミングとか車通りも彼らは見ていると思う。

 

・2人組に話しかけれたときの危険性

夜遅い時間かつこちらが1人でいるときに、2人組で絡んでくるのはおかしいと気付くべきだった…

っていうか上記の条件満たしてる状態で2人組に遭遇って確信犯やん…

 

・反撃する事の危険性

今回は反撃して唐辛子スプレーと一発殴られただけだった。

そしてどう反撃すれば上手く対処できたか反芻してみたけど、格闘技相当強くないと絶対無理。

仮にこっちが武器持ってても、何持ってるか分からないのと相手は2人組なので勝ち目は基本ない。

あとはその辺のガキがスタンガン持ってるの見たことあるので、そういった可能性も全然ある。 

あと唐辛子スプレーになんとか耐えられたのは眼鏡かけてたからだね。

でなければたぶん抵抗するのは無理だった。

 

・携帯をポケットに入れて歩くことの危険性

多分彼らは俺がどのポケットに携帯入れてるかを把握してた。

財布はバッグの全然違う場所に入れてたので、抜き取られはしなかった。

 

・まとめ

まず全くの無警戒で、人通りの少ない道路をイヤホンしながら歩いていた俺は格好のカモだった事だろう。

彼らの計算が狂ったのは、俺が眼鏡かけてて唐辛子スプレーの効果が薄かったおかげだ。

そのおかげで時間を稼ぐことが出来、通行人に目撃される事で事なきを得た。(殴られたけど。)

いつも歩いていて、人通りが多くそんな事起こりそうもない場所でも、状況によってこういう事が起こり得るっていうのは良い勉強になりました。

 

・感想

正直動揺とかはしてないかな。めっちゃストレスだったのは間違いない。

お腹痛いし。

外国来る以上ある程度覚悟が出来てるというか、そこまでショックはなかった。

ニコラスの反応の方がどっちかというとショックだった笑

もうインドで詐欺遭ってからなんというか感覚が麻痺してるのかな。

こういう事されても同情しか湧かないな…

彼らが改心しない限り精神的に満たされる事はないからね。地獄は延々と続く。

スリで卑賤を稼いだところで長続きはしないよ…そういう社会が俺は悲しいかな。

仮に犯罪をすることに罪悪感が無くても、欲求不満は続く。

 

フランス語の先生が暴力的なデモを指して「これはフランスじゃない」って言ってたのを思い出す。

俺を助けてくれた人も、俺を殴ったやつも携帯盗もうとしたやつも、同じフランスだ…

そしてフランスを認めないフランス語の先生も、そしてニコラスもまた、同じフランス…

俺に衝撃を与えて、ここまで来させたのもフランス。

 

全部フランス。

"C'est la vie."って言えば何でも片付くような気がしてくるな~。

そうやって混沌としつつ、微妙なバランスの上に人々の善意や信頼で社会は成り立っているのかも。

 

こんなところかな。